浄心(名古屋市西区)の歯科・歯医者ならファミリーデンタルイシダ

むし歯予防にはクリンプロをおススメします

3か月毎の定期検診の重要性と毎日のセルフケア商品のチョイスが重要であることは以前にもお話ししました。

具体的にどの歯みがき材がいいのでしょうか?

ズバリ!虫歯予防なら「クリンプロ」です。

むし歯予防は歯磨きをするという行為よりもフッ素入りの歯磨き剤あるいはフッ素のうがい薬などを使うことが重要という研究結果もあります。

今日本で販売されている歯磨き剤の95%はフッ素が入っています。

これは歯の予防に関する専門学会の日本口腔衛生学会が1995年に出した勧告を受けて、フッ素入りの歯磨き剤が急速に普及しました。

フッ素入りの歯磨き剤の普及とともにむし歯の数も激減しました。

ですので歯磨き剤にフッ素が入っていることは必須項目(MUST)です。

次に、むし歯のできるメカニズムのお話をします。

むし歯とは、ミュータンス菌をはじめとするむし歯関連菌が甘いもの(砂糖)を餌として酸とねばねばしたバイオフィルム(歯垢)を出し、その酸で歯が溶けてしまってできた穴をむし歯と言います。

 その酸で歯が溶ける過程を顕微鏡で観ると歯の硬い面からカルシウムイオン(Ca)とリンイオン(PO4)が溶けだしているのが観察できます。

これを脱灰(だっかい)と呼びます。

 そして溶けだしたカルシウムイオンとリンイオンは唾液の弱アルカリ性によって中和され、再び歯面で結晶化します。

これを再石灰化(さいせっかいか)と言います。

 歯は食事をとるたび、むし歯関連菌の酸と唾液のアルカリ成分で脱灰と再石灰化を繰り返します。

 このバランスが崩れ、脱灰が優位になって歯に穴が開くのがむし歯なのです。

 再石灰化をするときにフッ素イオン(F)が唾液中にあるとカルシウムイオンとリンイオンに結合し、酸で溶けにくい(脱灰しにくい)性質となります。

 ですから歯磨き剤のフッ素成分が歯に取り込まれると虫歯になりにくくなります。

 もしこのとき、唾液中のカルシウムイオンとリンイオンの濃度が高かったら?

⇒より再石灰化します。

 ならば歯磨き剤にフッ素に加え、カルシウムとリンを配合すればより虫歯予防になるのではないか?

 正解です!

 でも難しいんです。

 フッ素イオンとカルシウムとリンを混ぜるとフッ化カルシウムという結晶になってしまうんです。

 フッ化カルシウムではただの研磨剤にしかならず、再石灰化の効果は十分に発揮されません。

 その問題点を解決したのが3M社の歯磨き剤「クリンプロ」です。

 fTCP(ファンクションティーシーピー)という成分でカルシウムとリンを包むとイオンのまま存在でき、フッ化カルシウムにはならないんです。

しかも歯面にペーストが当たるとfTCPが壊れてカルシウムとリンが放出され、再石灰化の成分となるのです。

 つまり「クリンプロ」で歯を磨くと再石灰化時にフッ素が取り込まれるだけでなく、供給されたカルシウムとリンによって再石灰化も促進されるのです。

 だから予防歯科・定期検診に力を入れているファミリーデンタルイシダでは、むし歯予防のためのセルフケアグッズとして「クリンプロ」を強くお勧めしています。

 値段は1430円と少しお高めですが、将来自分の歯で美味しく食事ができ、健康寿命も延びることを考えるととてもコスパのいい健康投資であると考えています。